自宅で花や野菜を育てたいと家庭菜園に興味を持っている方が増えています。しかし、地上に庭を設けると、費用がかかるため、ガーデニングや家庭菜園などを取り入れるのが難しいという方も多いです。
土地の広さや費用面から家庭菜園を諦めている方におすすめなのが屋上菜園です。近年では、一軒家だけでなくマンションやビル、デパートの屋上にも設けられています。
屋上菜園は「子どものために野菜を育てたい」「老後の余暇を使って家庭菜園を楽しみたい」「農業をしてみたい」などの思いを持っている方におすすめです。屋上は家族のみのプライベート空間で、他の人の目を気にする必要がなく、自由に楽しめます。
そこで本記事では、屋上菜園を楽しむポイントや屋上菜園におすすめの野菜について解説します。これから屋上菜園を作ろうと考えている方はもちろん、すでに屋上菜園を作っている方も読んでみてください。
屋上菜園とは
屋上菜園とは、屋上で菜園を行うことです。菜園とは、主に野菜を植えて栽培することで、育てた野菜を食べるところまでが流れです。そんな屋上菜園の目的として主に以下2つ挙げられます。
以下でそれぞれ解説します。
家庭菜園
子どもがいる家庭では、自宅で菜園すると食育になります。土に触れながら、野菜の成長を観察し、育てた野菜を収穫する経験はなかなか味わえません。その経験が日常的にできるため、食べ物への感謝の気持ちも忘れず、良い食生活が送れます。
また、自宅で育てているため農薬や輸入国などの心配をすることなく、安心して食べられるのもメリットです。自分で育てているからこそ、より美味しく感じるでしょう。
屋上緑化
屋上緑化とは、屋上に植物を植えることです。近年問題視されている、CO2の削減やヒートアイランド現象という大気の温度上昇の対策につながります。ヒートアイランド現象は以下のような都心部の特徴が大きく関係しています。
- 畑や田んぼが少ない
- 河川などが埋め立てられている
- 熱をためやすいコンクリートやアスファルトが多く使用されている
- 自動車の排気ガスが多い
これらの要因で大気の温度は上昇し、日中の熱さや熱帯夜につながり、生活のしにくさにつながっています。また、それだけでなく、健康状態にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。
この現象の対策に有効なのが、屋上緑化です。屋上に植物を植えることで、周辺の気温を下げたり、コンクリートやアスファルト面を減らすことで、温度の上昇を抑えられます。
さらに、屋上緑化を取り入れている建物は、建物内部の温度上昇も抑制できるため、省エネにもつながるメリットがあります。そのため、最近では都心部含め施工費に対する助成金を受けられる地域も増えています。
屋上菜園を楽しむポイント5つ
屋上菜園を楽しむポイントとして、気を付けた方が良いことを以下5つ紹介します。
屋上は自然環境にあるため、風や雨、台風など自然災害への対策をすることが大切です。また、対策には水回りやプランター、土などの野菜が育つ環境を整えてあげたり、虫が寄ってこないようにする対策も欠かせません。
上記5つは、屋上だからこそ押さえておきたいポイントのため、確認しておいてください。
自然環境への対策
屋上は高い場所にあるため、風への対策も欠かせません。背の高い品種には支柱をすると良いでしょう。
設備で対策する場合は、防風フェンスを取り付ける方法がおすすめです。屋上の風対策はかなり慎重に行わないといけないため、フェンス選びを含め、取り付けも業者に任せると安心です。
また、風対策をしていても、風が強いと効果を発揮できない可能性があります。そのため、風が強い日は以下のような対策をしておきましょう。
- 屋内に移動できるものは移動しておく
- 屋上の小さなものはまとめて、ロープなどで固定しておく
- 風の影響を受けにくい壁際に集めて、影響を最小限に抑える
- 高さのあるものは倒しておく
- 風の煽りを抑えるために不要な葉は取り除く
- 支柱の確認をする
- 収穫できそうなものは収穫しておく
上記のような策を施し、野菜を守りましょう。
水回りの環境を整える
屋上に水がたまると、雨漏りの原因につながります。また、植物に対しても水はけの悪い環境は良くありません。
土や葉が排水溝にたまり、水の流れが悪くなってしまう恐れもあります。こまめに掃除やメンテナンスをして、水はけの良い状態を保つことが大切です。防水工事をおこなう際は、保証年数についても確認しておきましょう。
また、屋上は直射日光や風が強く、とても土が乾きやすいため、水やりが必要です。屋上に水道の設備があると、水やりの負担が軽減できます。水やりは、春と秋は1日1回、夏は1日に2回、冬は2∼3日に1回が目安で、土の表面が乾いたら水をあげましょう。
プランターの選び方
菜園初心者の方は、小さなスペースから始めるプランターがおすすめです。プランターを野菜別に複数用意するのも良いです。
プランターは軽い素材がおすすめです。レンガや石を取り入れる際は軽量タイプを取り入れてみてください。レンガや石で枠を作り、耐根シートを敷いて、土を入れて植えましょう。
本格的に作りたい方は、耐根シートの上に保水マットや排水マット、透水シートなどを敷いて、土を入れてみてください。土の深さは15∼30㎝くらいが目安です。
プランターの場合、初期費用が抑えられるため、気軽に始められます。慣れてきたら少しずつ規模を広げて、理想の屋上菜園を作っていくのが初心者の方におすすめの方法です。
屋上菜園に最適な土を使う
屋上菜園での土選びは、水やりや乾燥、重量を考慮しなければいけません。長期的にみると、一般的な培養土よりも、メンテナンスしやすい屋上菜園向けの土の利用がおすすめです。
質の悪い土だと、表面の土が飛んでいき、排水溝や排水溝周辺の設備を詰まらせてしまう原因となります。それだけでなく、カビの発生にもつながってしまいます。
建物には積載荷重条件があるため、屋上に基準以上の重さはかけられません。そのため、屋上菜園には軽量土がおすすめです。軽量土は保水性も良く、土と比べると汚れにくいため家庭菜園に向いています。
通常の家庭菜園であれば、軽量土は重さを上回る可能性は低いです。しかし、広範囲に作る場合は、重さを上回らないよう注意してください。
この積載荷重条件は、建物の構造などによっても異なります。土以外にも重さに関わるため、専門家や業者に確認して、可能な範囲で作っていきましょう。また、屋上菜園に軽量土を使うと、土の運び込みや作業が楽になるのも大きなメリットです。
虫対策
屋上は虫が飛んでくるため、部屋に入ってきやすいです。風に飛ばされたり、服にくっついて入ってくるため、屋上菜園での虫対策は必須です。
また、野菜を無農薬で育てたい方が多いですが、農薬を使用せずに育てると虫が寄ってきてしまいます。美味しく、体に良い野菜を作るために、以下の対策をとることがおすすめです。
- プランターの工夫
- ハーブを一緒に育てる
- 防虫ネットをかける
地面に置くタイプのプランターの場合、土に接しているため、虫が付きやすいです。ハンモック型のプランターやスタンド型のプランターなど地面の土に接しないものを取り入れると、虫が付きにくくなります。
また、野菜とハーブを一緒のプランターや土で育てると、野菜の成長を促す効果や、害虫が寄り付くのを防いでくれます。無農薬に近い形で野菜を育てられるためおすすめです。
そして、プランターで野菜を育てる場合、プランター用の防虫ネットをかけると虫対策できます。最近はいろいろなタイプの防虫ネットが売られているため、プランターを購入する際に一緒に購入しておくと良いでしょう。
屋上菜園におすすめの野菜
屋上は日当たりが良いです。トマトやジャガイモ、ハーブ類など直射日光や乾燥した気候に適した品種を選ぶと、野菜本来の性質を十分に発揮でき、美味しく育ちます。
逆に土の深さが必要な根菜は、屋上で作るのが難しため控えましょう。野菜を選ぶ際は大きく育たないもの、つるが伸びすぎないものがおすすめです。
屋上菜園の初心者の方は、育てやすい野菜を選んでみてください。種まきからではなく、苗を植えるところから始めてみるのもおすすめです。屋上菜園におすすめの野菜は以下の通りです。
- トマト
- ピーマン
- ナス
- リーフレタス
- ジャガイモ
そして、上記でも紹介しましたが、野菜とハーブを一緒に育てると、虫対策にもなり、農薬を使わなくても美味しく野菜が作れます。以下は、野菜と一緒に育てるのにおすすめのハーブです。
- ローズマリー
- タイム
- ミント
- セージ
- バジル
屋上で育てるのに最適な野菜やハーブを紹介しましたが、大前提として育てる地域に適している野菜やハーブを選ぶことが大切です。最適な野菜やハーブの中から選び、屋上菜園を楽しみましょう。
屋上菜園を作るなら『コーセーホーム』
項目 | 詳細 |
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会社名 | 株式会社KOSEI |
所在地 | 京都府木津川市山城町平尾三所塚77-3 |
設立年月日 | 1983年8月 |
公式サイト | https://kosei-house.co.jp/ |
屋上菜園を作ろうと考えている方はコーセーホームがおすすめです。屋上菜園の施工も多く手掛けており、1人ひとりのライフスタイルや要望に寄り添ってくれます。
屋上菜園には、維持管理や掃除、メンテナンスが欠かせません。普段から自分でできるものもありますが、業者が必要な場合もあります。また、維持やメンテンナンスに関しては知識も必要です。
また、今後のことも考え、メンテナンスなどのアフターフォローも充実しています。家庭菜園のある暮らしをずっとサポートしてくれ、困ったことがあった時はスピーディに対応してくれます。
モデルハウス見学やイベントの実施など、気軽に相談しやすい環境が整っているため、気になる方は相談してみてください。
まとめ
屋上菜園は、お子さんの食育につながったり、建物内の温度上昇を抑え、省エネにつながったりなど嬉しいことがたくさんあります。屋上菜園を始める際は、プランターを使って、小規模から始めてみてください。そして、種からではなく、苗木を植えるところから始めると失敗が少なく、収穫の楽しさを早く得られます。
屋上全体にかかる重さや水まわりに注意しながら、風や雨など自然への策を施しておくと、快適で安全に屋上菜園を楽しめます。また、メンテナンスや作る前の設計などは業者に任せることがおすすめです。業者を選ぶ際は、口コミやアフターサービスの充実性なども見ながら選んでみてください。
開放的な屋上空間で、家庭菜園を楽しみましょう。本記事があなたのお役に立てれば幸いです。